多品種小ロット生産、一貫生産体制を強みに掲げる村上製作所。本社機能を備えた富岡工場、技術面に特化した安中工場の2拠点を舞台に、油圧機器関連からATM関連、発電所関連、自動車関連まで、あらゆる分野の精密機械内部に用いられる部品を手がけています。
富岡工場編
油圧パワーショベルの部品や自動車部品の旋盤加工が主体の富岡工場。ここでは、金属の材料を削って加工を行う3種類の工作機械をご紹介します。
多品種小ロット生産が
強みの村上製作所
富岡工場へようこそ!棚にずらりと並ぶのは、加工と測定・検査を終えて出荷の時を待つ製品たち。多品種小ロット生産を強みとする村上製作所では、常時1000種類以上の製品を抱えています。
CNC精密自動旋盤
整然と並ぶ工作機械に注目!通称「自動旋盤」と呼ばれるこの機械では、金属の棒材を回転させながら刃物を当てて、油圧パワーショベルの動きをコントロールするための「スプール」という部品を製造しています。
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加工シーンを動画で見られます
複合加工機
製品のサイズや加工の複雑化に伴って機械のサイズも大きくなります。ここでは、円柱型の金属材料を削り出し、大型油圧パワーショベルの「スプール」を製造。機械内部にいくつもの工具が備わる複合機では、形状が複雑な製品でも高い精度で効率よく加工ができます。
自動旋盤加工機
高精度に加えて、量産加工に対応したCNC自動旋盤。ここでは、自動車部品の「ケースベアリング」を専門に製造しています。作業スピードは1枚あたり約25秒。人の手を借りずに自動で材料を持ち替えながら次々に生産することができるため、1ロット1000枚を約7時間で仕上げられる高効率がポイントです。
安中工場編
部品の組み立て工場やコンタミ(残留物)の検査機械など、富岡工場にはない機能が備わる安中工場。村上製作所がもう一つの強みに掲げる一貫生産体制を支えています。
液中コンタミ測定機
まずは測定室を訪問!ここでは新規導入したばかりの「液中コンタミ測定機」を使い、切削油や作動油、洗浄液などに含まれる不純物を検査しています。液中の検査は、人間に例えると血中コレステロールを調べる健康診断のようなもの。不純物が多いほど機械の寿命や製品の品質に影響が出るため、現状把握とトラブル防止のために行います。
Discovery!
一角には、みんなでこまめに水やりをして手をかけて育てたガジュマル、ドラセナ、コーヒーの木がすくすくと成長中。今となっては職場の小さなオアシスに。
Discovery!
かわいらしい木彫りの熊の置物を発見!北海道旅行のたびに1体ずつ仲間を増やしている、とある社員の仕業だとか。
横型マシニングセンター
一度にたくさんの工具(ドリル)を装備できるのがマシニングセンターの特徴。自動で工具を選択しながらフライス加工、穴あけ加工、タップ加工といった複数の動きを組み合わせたプログラミングが設定できるため、複雑な加工に向いています。ここで製作されるのは、油圧パワーショベルの心臓部分の「バルブハウジング」。加工後は隣接する組み立てセンターに運ばれ、スプールやプラグといった部品を組み付けるアセンブリが行われます。
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15時からは休憩時間です
共同水道で洗ってから休憩に入ります。作業後は工業用のスクラブ洗剤で油汚れをスッキリ洗浄。保護メガネに付着した油汚れも洗いましょう。
マシニングセンターの
工具マガジン
マシニングセンターの裏側にあるのは、巨大な工具マガジン。この格納庫にあらゆる形状やサイズのドリルをセットすることで、複雑かつ多様な加工を可能にしています。所有するドリルの種類は1000以上。材料の素材や形状に応じて、最適なものをチョイスしています。